詳細を加える前に基準率にアンカーを置く
その結果が関連する母集団でどれだけ一般的かから出発し、そこから調整する ― 物語から出発してはいけない。
Why it works
連言錯誤は、正しい手順が逆転していることの症状である ― 生き生きとした描写が先に組み立てられ、それに合わせて確率が逆算される。基準率(この種の結果は実際どれくらいの頻度で起こるか)に先にアンカーを置くと、熟慮的な推論に数値的な土台が与えられ、物語による水増しに抵抗できるようになる。おおざっぱな基準率でも、代表的だが無関係な詳細への感度を大きく下げる ― アンカーが「物語がどれだけ当てはまるか」から「これはどれくらいの頻度で起こるか」へと参照枠を移すためである。
How to do it
- 主張の具体的な詳細に取り組む前に、「このカテゴリーの事例のうち、評価しているその結果に当てはまるのはどれくらいの割合か」と自問する。
- その基準率を出発点の確率として書き留める。
- 具体的な詳細が実際に診断的な情報である場合にのみ、それに基づいて調整する ― 単に整合しているだけでは調整しない。
- 詳細が関連していそうに感じても基準率を変えない場合に注意する。
エビデンス
Base-rate neglect is a documented judgment failure, and instruction to attend to base rates partially corrects conjunction errors in trained subjects. Kahneman and Tversky’s work on base-rate neglect directly underpins the conjunction fallacy literature. (observational)
Anchoring on base rates helps but does not fully eliminate the fallacy; the representativeness pull is strong even when subjects know about base rates.
出典
- Kahneman & Tversky (1973), On the psychology of prediction, Psychological Review
- Kahneman, D., & Tversky, A. (1973). On the psychology of prediction. Psychological Review, 80(4), 237–251.
よくある間違い
追加される詳細をすべて診断的な情報として扱い、そのたびに上方修正してしまう ― 詳細は、根底にある頻度を変えなくても物語を完結させることができる。
IX Coach でこれを実践する
More practices for 連言錯誤 ― 「詳細が多いほど本当らしく」感じる理由
- 組み合わさった主張の各要素の確率を別々に検討する
複数の主張が組み合わさった判断をする前に、それぞれの要素を個別に見積もり、連言全体の確率がそれより低くなっているか確認する。
- 物語をそぎ落とし、無味乾燥な頻度の問いとして言い直す
生き生きとしたシナリオを、乾いた統計的な問いに翻訳し、それでも確からしく感じるか確かめる。
- シナリオの水増しがないか計画を点検する
複数のことがすべてうまくいくことに依存する計画を実行に移す前に、依存関係の数を数える。
- 物語の引力に対抗するために外部の観察者に相談する
自分の物語的な文脈を共有していない相手にシナリオを説明し、その人の確率の見積もりに耳を傾ける。
- 一貫性と確率を明示的に区別する
物語は内的に整合していても稀であり得る ― 「筋が通る」と「ありそうだ」を切り分けることを学ぶ。
- 組み合わさったシナリオに賭ける前にレッドチームで検証する
連言(「Xが起こり、かつYが続く」)に基づいて行動する前に、その「かつ」を攻撃する批判役を割り当てる。