もっと追い求める前に、今あるものを味わう
快楽順応がそれを消し去ってしまう前に、今ある良いものの経験を意図的に意識し、引き延ばす。
Why it works
「味わう」とは、ポジティブな経験が起きているその瞬間に、それに注意を向け、味わい深く感じ取る過程のことだ——次のことへ向かう途中で素通りするのではなく。これは、脳が本来慣れてしまうはずの経験に意識的な注意を持続させることで、快楽順応に対抗する。そのメカニズムは注意にある——味わうことで「以前」と「今」の対比をより長く生き続けさせ、適応がすぐに減衰させてしまうはずの報酬シグナルを保存する。
How to do it
- 何か良いことを得たら、次に進む前に立ち止まり、2〜3分間それに注意を向ける。
- 感覚的で具体的な言葉を使って、自分が味わっているものを描写する。
- この時間の間は、次に何をするかを計画しないようにする。
- 誰かとその味わいを分かち合う——他者と共有することでポジティブな経験は延びる。
エビデンス
「味わう」ことへの介入は、実験的・観察的研究の両方で、幸福感、ポジティブ感情、人生満足度に良い効果を示している。Jose, Lim & Bryant(2012)の日誌研究は、日々の「味わい」が同日の幸福度の高さに関連することを示しており、そのメカニズムを日々の実践レベルに落とし込んでいる。 (rct)
効果は本物だが小さい。人によって「味わう」自然な能力には差があり、習慣化するまでは不自然に感じられることがある。
出典
- Bryant & Veroff (2007), Savoring: A New Model of Positive Experience
- Jose, Lim & Bryant (2012), does savoring increase happiness? Journal of Positive Psychology
- Jose, P. E., Lim, B. T., & Bryant, F. B. (2012). Does savoring increase happiness? A daily diary study. The Journal of Positive Psychology, 7(3), 176–187.
よくある間違い
具体的で感覚的な詳細に実際に注意を向けるのではなく、頭の中で「これに感謝すべきだ」とメモするだけで味わおうとすること——これはポジティブな経験にラベルを貼ることと、実際にそれを経験することの違いにあたる。