ランダムな連続は「バランスを負っていない」と認識する
ランダムなプロセスには記憶がない——表が続いても裏が出やすくなるわけではない。
Why it works
ギャンブラーの誤謬は代表性の直接的な産物だ。長く続く表の連続は「ランダム」な連続には見えないため、心は修正を期待する。しかしコインには記憶がない。連続全体の代表性は次の1回の確率とは無関係だ。この誤謬はルーレット台から採用の意思決定(すでに2人女性を採用したから3人目を避ける)まであらゆる場所に現れ、メカニズムは常に同じだ。予想される連続の方がより代表的に見えるため、より確率が高いと感じられる。
How to do it
- 独立した出来事の連続について予測を行っているときを見極める。
- 「過去の連続は次の出来事の根底にある確率を変えるのか、それとも単に、バランスの取れた連続がどう見えるかについての期待を変えているだけなのか」を問う。
- 出来事が本当に独立しているなら、各結果を新たに始まるものとして扱う。
- 出来事が実際に依存しているケース(たとえば非復元抽出)にのみ、逐次的な更新をとっておく。
エビデンス
ギャンブラーの誤謬は確率研究の中で最も再現性の高いバイアスの一つで、実験室研究、カジノのデータ、金融トレーディング、保釈判断や難民認定判断といった現場の判断にまで現れる。 (observational)
ホットハンドの誤謬(逆のエラー——連続が続くことを期待すること)も特定のスキルに基づく文脈で起こりうる。どちらの誤謬が当てはまるかは、根底にあるプロセスがランダムかスキルベースかに依存する。
出典
- Tversky & Kahneman (1974), Judgment under uncertainty: Heuristics and biases, Science
- Chen, Moskowitz & Shue (2016), Decision making under the gambler’s fallacy, Quarterly Journal of Economics
よくある間違い
本物のモメンタムの状況(たとえば熟練したプレイヤーのパフォーマンス)にギャンブラーの誤謬の修正を適用してしまうこと——そこでは逐次的な依存関係が実際に存在する。
IX Coach でこれを実践する
More practices for 代表性ヒューリスティック——類似性による判断
- 類似性の判断を形成する前にベースレートを調べる
「これはXに似ている」と決める前に、そのXが関連する母集団の中でどれくらい一般的かを問う。
- 実際に診断的な特徴を特定する
カテゴリーを本当に区別する特徴と、単に絵を完成させるだけの特徴を切り分ける。
- 小さなサンプルには明確な懐疑心を持って接する
短い連続は統計的に信頼できるものでなくても代表的に見えることがある——サンプルサイズに応じて自信を調整する。
- 人物判断をプロトタイプの置き換えとして監査する
ある人物についての判断が、実際の行動に基づいているのか、それともあるタイプへの類似性に基づいているのかを確認する。
- 極端な結果が平均へ回帰することを予想する
異常に良い、あるいは悪いパフォーマンスは次回はより平均的なパフォーマンスを予測する——賞賛や非難をする前にこれを考慮する。
- 決断する前に自分が比較しているプロトタイプを名づける
参照として使っているプロトタイプを明示的にする——隠れたテンプレートは吟味されないまま判断を歪める。