「したいこと」が「すべきこと」の最中にしか手に入らないバンドルを設計する
誘惑を健康的な行動の最中だけに独占的にアクセスできるようにする——制限こそが有効成分だ。
Why it works
バンドリングのインセンティブ効果は、「したいこと」がバンドルの外では手に入らないことにかかっている。オーディオブックをいつでも聴けるなら、それを運動と組み合わせても運動への追加の動機は生まれない。独占性は「したいこと」を条件付き報酬に変える——それへの渇望は独立して満たされるのではなく、健康的な行動へと振り向けられる。これは、確率の高い行動が確率の低い行動を強化できるというオペラント原理(プレマックの原理)の応用である。
How to do it
- ルールを明確にする:「私は[すべきこと]をしている間だけ[したいこと]をする——それ以外では絶対にしない」。
- 実際に強制する仕組みを作る——「すべきこと」の前にだけコンテンツをダウンロードする、デバイスをジムバッグに入れておく、運動用デバイスだけに保存されているプレイリストを使う。
- 違反は道徳的な失敗としてではなく、ルールをどれだけ厳しくする必要があるかについての情報として扱う。
エビデンス
ミルクマン、ミンソン、ヴォルプ(2014年)は、ジムでだけオーディオブックにアクセスできるようにされたジム会員が、対照群よりも有意に多く通ったことを発見した。この独占条件が設計の中心だった。プレマックの原理はより古く、より広範な裏付けを持つ。プレマック(1959年)は、確率の高い行動へのアクセスを確率の低い行動に条件付けられるという強化の法則そのものを確立しており、これが独占ルールが利用するメカニズムである。 (rct)
ミルクマンの研究は比較的短期間で特定の状況下のものだった。正式な研究終了後に効果は減衰しており、バンドルにはメンテナンスが必要であることを示唆している。
出典
- Milkman, K. L., Minson, J. A., & Volpp, K. G. M. (2014). Holding the Hunger Games Hostage at the Gym: An Evaluation of Temptation Bundling. Management Science, 60(2), 283-299.
- Premack, D. (1959). Toward Empirical Behavior Laws: I. Positive Reinforcement. Psychological Review, 66(4), 219-233.
よくある間違い
運動中だけ聞くと自分に言い聞かせながらも実際にはルールを強制しないこと。数日のうちに「したいこと」がバンドルの外に流出し、インセンティブが消えてしまう。
IX Coach でこれを実践する
More practices for 誘惑バンドリングを実践する
- 「したいこと」と「すべきこと」を棚卸ししてバンドリング候補を見つける
やりたいのに罪悪感を感じることと、すべきだとわかっているのに避けていることを並べてリストアップする。
- 効果がなくなる前にバンドルをローテーションする
「したいこと」が仕事と結びつくようになるとバンドルは吸引力を失う——それが起きる前にローテーションしよう。
- 「すべきこと」を将来ではなく今すぐ望ましいものとして再定義する
健康的な行動についての心的表象を「将来の利益」から「現在の体験」へとシフトする。
- 「すべきこと」を社会的なつながりと組み合わせる
避けている行動に社会的な要素を加えることで、つながりを通じてその場で報酬を感じられるようにする。
- 自然な「フレッシュスタート」の瞬間に新しいバンドルを始める
フレッシュスタート効果を活用するため、時間的な節目(月曜日、新しい月、誕生日)に新しいバンドルを始める。