思考記録
状況・思考・感情・証拠・バランスの取れた反応を記録する構造化されたワークシート。
Why it works
歪んだ思考は速く、意識の外で起こる。連鎖を書き出すことでそれを外在化し、自動的なプロセスを検証できる程度に減速させ、漠然とした嫌な感じを具体的で検証可能な主張に変換する。繰り返すうちに、記録するという行為が、ワークシートなしでもリアルタイムで歪みを捉えるスキルを鍛える。
How to do it
- 引き金となった状況を事実として記録する――誰が、何を、どこで、いつ。
- 自動思考と感情を記録し、それぞれの強さを評価する。
- もっとも強い思考を支持する証拠と反する証拠を集める。
- バランスの取れた代替案を書き、感情を再評価してその変化を確認する。
エビデンス
思考記録は、CBTのアウトカム研究が裏づけるメカニズムである認知再構成を操作可能な形にしたものである。文書化され反復されるフォーマットは、完全なCBTプロトコルの試験で有効性が示されている構造化されたホームワークベースの設計を反映している。McManusらによる実験的研究は、思考記録が実際の信念変容を引き起こしうることを見出し、このワークシートに、単なる一般的なホームワークとしてではなく、変化のメカニズムとしての直接的な裏づけを与えている。 (clinical)
ワークシートは訓練ツールであり、目標そのものではない。真の証拠の検討なしに機械的に記入しても、ほとんど変化は生まれない。
出典
- McManus, F., Van Doorn, K., & Yiend, J. (2012). Examining the effects of thought records and behavioral experiments in instigating belief change. Journal of Behavior Therapy and Experimental Psychiatry, 43(1), 540–547.
- Hofmann, S. G., Asnaani, A., Vonk, I. J. J., Sawyer, A. T., & Fang, A. (2012). The efficacy of cognitive behavioral therapy: A review of meta-analyses. Cognitive Therapy and Research, 36(5), 427–440.
よくある間違い
記録を単なる愚痴の日記として扱い、証拠に反する部分とバランスの取れた書き直しを飛ばしてしまうこと――そここそが本当の作業が行われる部分である。