自分の留保価格をBATNAから直接計算する
自分の撤退点は、自分のBATNAから導き出されるべきであり、自分の願望や恐れからではない。
Why it works
感情的に設定された留保価格(受け入れられると感じるもの)はプレッシャーの下で揺れ動く。BATNAから分析的に設定されたものは、現実に錨づけられているため安定している。その論理は、合意がないことは、あなたの最善の代替案より悪い合意よりも良い、というものである。部屋に入る前にその論理を数値に変換することで、悪い合意を生み出す撤退点のその場での侵食を防ぐ。
How to do it
- 自分のBATNAを合意と同じ単位(ドル、時間、質、柔軟性)で評価する。
- 留保価格を、合意がBATNAとちょうど等価になる点として設定する。
- 始める前にそれを書き留め、それにコミットする。修正は、新しい情報が自分のBATNAを変える場合にのみ許され、交渉が居心地悪く感じられるからではない。
エビデンス
アンカリングと損失回避に関する行動研究は、その場でのプレッシャーが選択肢の評価を歪めることを示している。BATNAから導き出された留保価格への事前コミットはこれに対抗する。 (mechanistic)
厳格な事前コミットは、状況が本当に変化したときに柔軟性を欠くことがある。原則は、留保価格を導き出しコミットすることであり、新しい情報が修正を正当化するときに硬直的であることではない。
出典
- Bazerman & Neale (1992), Negotiating Rationally
- Van Poucke, D., & Buelens, M. (2002). Predicting the outcome of a two-party price negotiation: Contribution of reservation price, aspiration price and opening offer. Journal of Economic Psychology, 23(1), 67–76.
- Galinsky, A. D., & Mussweiler, T. (2001). First offers as anchors: The role of perspective-taking and negotiator focus. Journal of Personality and Social Psychology, 81(4), 657–669.
よくある間違い
自分のBATNAや合意の価値についての新しい情報ではなく、プレッシャーやサンクコスト(「ここまで来たのだから」)のせいで交渉中に留保価格を下げること。
IX Coach でこれを実践する
More practices for BATNA:交渉合意への最善の代替案
- 交渉が始まる前に自分の本当のBATNAを特定する
合意に至らなかった場合に自分が何をするかを正確に明確にし、その代替案が自分が思っているほど良いかどうかを確かめる。
- 交渉する前に自分のBATNAを改善する
撤退の立場を強化する最善のタイミングは、交渉が始まる前であり、その最中ではない。
- 相手のBATNAを推定する
合意がなかった場合に相手側が何をするかを理解することで、相手のプレッシャーがどこにあり、自分にどれだけの余地があるかが分かる。
- 自分のBATNAを明かすかどうかを戦略的に決める
強いBATNAは明かす価値がある。弱いBATNAは、それを改善する間、隠しておくほうが良い。
- 合意が留保価格を下回ったらきれいに立ち去る
悪い合意にノーと言い、それを本気で言うことが、他のすべての実践に牙を与える実践である。